撚糸
撚糸とは、糸に撚りをかけ螺旋状になったものである。時計回りに撚ったものをS撚り、逆方向に撚ったものをZ撚りという。フィラメント糸はS撚り、スパン糸はZ撚りにされることが多い。
繊維は1本のままでは弱く、生地として使用するには強度が足りない。そこで複数本束ねる必要があるが、このときにただ束ねるのではなく撚りを加えることで強度の増した一本の糸として扱えるようになる。
甘く撚ったものを甘撚り糸、強く撚った糸を強撚糸と呼ぶ。
撚り方向の違い
その糸がどれだけの撚り強度を持っているかは、撚った回数ではなく撚り係数で表される。なぜならしめ縄のような太さをした糸を10回程度撚ったものと、極めて細い絹糸を100回撚ったものでは、撚った回数では後者が10倍高いが強度は前者のほうが圧倒的に高く、糸の太さを考慮に入れた係数が必要なためである。
関連用語
糸
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テックス